上天草市大矢野町
カスミソウ農園 継承者を募集
私たちの農園について
年々ニーズが高まる
カスミソウの栽培に絶好の条件。
温暖な気候で高い山がない上天草市大矢野町は、昔から「花の町」として花栽培が盛んな土地です。中でも盛んなのが、カスミソウの栽培。熊本県はカスミソウの栽培面積・出荷量ともに全国第1位を誇っており、その名産地の1つでもあります。
そんな中で私も花の栽培を、もう25年以上(カスミソウ15年)続けております。私が農地を構えるのは、県の事業で整備された農業団地です。湧水が少ない天草地域ですが、ここには農業用水のダムや配管も整っておりキレイに整地もされているため、とても農業がしやすい環境です。2000坪の敷地の中で1800坪にハウスを建てて、カスミソウを栽培しています。
カスミソウはもともとアンデス高地が原産のため、水が少なくても栽培ができるのが大きな特徴。そのため、温暖な大矢野町の土地は、カスミソウ栽培にかなり適しています。
カスミソウの品種は多くありますが、私が栽培しているのは市場でのニーズが高い2種類。日持ち性が良く花が比較的小ぶりな「アルタイル」と、花が大きく寒くなってからの開花に強い「ベールスター」です。いずれも、作りやすく品種改良されており、秀品率が高い品種でもあります。以前は花束に使えるよう丈が長いロングのニーズが高かったのですが、最近はドライフラワーなどへのニーズもあり、短い丈の品種も多く育てています。
8月頃に仕入れた苗をハウス内に定植し、採花作業は10月下旬〜5月末頃まで。前半はアルタイル、後半はベールスターが主になり、採花する時期を考えて、少しずつ植える時期をずらしていきます。特に3月〜4月が最も花のニーズが高まる時期なので、そこにピークを合わせられるかどうかが大事です。加えて、収穫本数に影響する摘心技術や、品質を左右する水やりの管理は腕の見せ所です。
カスミソウは重量が軽く、畑の移動もしやすいので、作業的な負担は軽い作物だと思います。繁忙期の採花作業以外は1人でも管理できることも、大きな魅力です。丹精込めて美しく咲かせたカスミソウは、自ら開拓した全国各地の花市場へと広く出荷しています。
経営者の紹介
上天草市大矢野町でカスミソウ農家を営むものです。私はこの大矢野町の出身で、両親はこの地で小規模な花農家を営んでいました。私は熊本市内で会社員として勤めていましたが、25歳で戻ってきた後は900坪の畑で、スイートピーなど様々な花を栽培していました。
転機が訪れたのは平成12年。大矢野町に大規模な農業団地が整備され、そこへの入植を決断しました。作物についてはいろいろと検討したのですが、やはりこれまでのノウハウを活かして花栽培を継続することに。以前の倍以上となる2000坪の敷地の中にハウスを建て、当初はユリやスイートピー、フリージアなど多種の花を栽培していましたが、この地に合い、かつ一人でも管理しやすいカスミソウ専門に絞っていきました。
継承希望者を
募集する
理由・想い
毎年毎年、粛々とカスミソウ栽培を続けて数十年。投資分の返済も無事完了し、売り先の開拓にも積極的に励んだおかげで、安定的に農業を続けることができています。一方で60代後半の年齢となり、世情の例に漏れず私にも後継者がいないことから、「70歳になったら引退して、畑も閉じてしまおう」と事業の仕舞い方を勉強していました。
一方で、これだけこだわり、ハウスなどの設備投資もしっかりと行って、手入れをし続けてきた畑をなくしてしまうのが惜しい気もしています。この場所は本当にカスミソウ栽培に適していて、そして周辺環境の整備も十分。周囲の農家さんや上天草市との関係性も良好で、農業を行うのにこれ以上ないと断言してしまいたいほど、恵まれた場所です。そのため、この場所をしっかり活かしていきたいという思いで、志ある方と出会うことができればお譲りしたいと思い、継承者募集に臨むこととしました。
今、周りの花農家でも、後継者不足が深刻な問題になっています。そのような時勢の中で、このような形で継承者を募集し上手く譲ることができれば、モデルケースとなって今後の農家の後継者不足対策の一助になるのではないかとの思いも抱いています。
農業の
引き継ぎ
条件について
農業の経験はあるにこしたことはありませんが、新規就農も不可能ではないと思います。それよりも継承者に求めたいのは、やはりきちんとした経営感覚を持って、農業として「経営」するという意識を持っていることです。環境は抜群に整っているため、正直、普通に作れば大きな失敗はないと思います。ただ「キレイなお花を育てたい」だけではなく、それに関連する仕事、例えば経理や経営計画、売り先の開拓や取引先との関係性の構築など、ビジネスとしての農業に従事できるような意識を持った方を望みたいと思っています。
また、この農業団地は、水が少ない上天草市にあって、農業用ダムや灌漑用水が充実している農地でもあります。カスミソウが一番適しているとは思いますが、それに限らず他の花や作物を展開していただいてもよいと思っています。
継承でのメリットと課題点
カスミソウに限らず、花の栽培は初期投資が必要な作物です。しかし、ここではハウスやトラクター、作業小屋、花保管用の大型冷蔵庫と、最初から全てが揃っている状態です。この状態から始められるということが、まずは大きなメリットだと思います。
カスミソウ栽培のノウハウについては、もちろん私の身体が動く内は技術の継承も行いますが、私も半ば独学で身につけました。周辺の花農家さんが多く親身に教えてくれますし、県や上天草市の方のサポートもかなり手厚いです。そのような温かな人の環境に恵まれているという点も、大きなメリットとしてお伝えできます。
一方で課題点を上げると、やはり花をお金にするための「売り先の開拓」だと思います。農協の共同販売もありますが、各地の花市場の開拓をして個々の取引を広げるのもよいのではないかと思います。紹介してもらったり、営業の電話をかけたりと、努力は必要です。
現在、花農家も高齢化・後継者不足で年々減っている状況ですが、一方でドライフラワーブームなどもあって、市場でのカスミソウのニーズは高まっています。そのため、経営のやり方によっては大きなビジネスチャンスを掴むことも可能です。しっかり経営計画を立て、真面目に花を作り続けた上で、カスミソウを切り口にした様々な経営展開を臨めるのはないかと私は感じています。
経営移譲希望者 事業情報
- 所在地
- 上天草市大矢野町
- 移譲内容
- ハウス(連棟・単棟)40a、普通畑20a、トラクター2台、管理機2台、マルチ機1台、保冷庫1台、倉庫1棟
- 移譲理由
- 高齢により継続が困難に。志ある方と出会うことができればお譲りしたい
- 移譲後の関わり
- 希望者には技術指導有り。数年後には完全に譲渡
- メリット
- 充実した環境と地域支援のもと、高い成長可能性を秘めたカスミソウ栽培
- 課題点
- 様々な花市場への販路開拓が必要で、営業活動など一定の努力が必要
- 許認可内容
- 特になし
「公開データベース」 (PDF)
周辺施設等のご案内
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- ・上天草市役所大矢野庁舎
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- ・リゾテラス天草
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- ・上天草市本と歴史の交流館イコット
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- ・スパ・タラソ天草
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