菊池市旭志

茶園 継承者を募集

経営作物・規模:自作地茶園 616a、
借入地普通畑 120a

経営移譲希望者様への直接連絡は
ご迷惑になりますのでご遠慮ください。

私たちの農園について

効率的に、付加価値の高い
お茶をつくることができる、絶好の環境

 菊池市旭志、阿蘇外輪山の一峰である鞍岳のふもとにひろがるのどかなエリアに、私たち「安達農園」の茶園が広がっています。この地域は昼と夜の寒暖差が大きく、さらに阿蘇火山灰由来の黒ボク土壌は排水がよいという特徴があるため、茶園にとても適した立地です。ここで私たちは、600アールの畑でお茶を栽培し、さらに敷地内の工場で製茶を行っています。
 600アールという広さを誇る茶園ですが、畑の枚数としては「2面」だけです。お茶畑というと段々畑を想像する方も多いかも知れませんが、当園は段がなく傾斜が少ない一面の広い土地の中でお茶を育てているのです。作業用道路も張り巡らし、茶園全体が管理しやすい立地です。そのため、機械を使って一気に作業をすることができるなど、効率的に、かつ丁寧なお茶の栽培に取り組める環境を作っています。
 さらに、育てる品種にも特徴があります。かつては「やぶきた」という渋みとうま味のバランスが良いお茶が主流でしたが、現代はお茶の好みが変化、多様化しており、時代に合わせた品種への改植に取り組んでいます。比較的早い時期(4月中〜下旬)に収穫できる「さえみどり」「つゆひかり」は渋みが少なく爽やかで、うま味豊かな味わい。終盤(5月GWごろ)に収穫する「おくゆたか」「おくみどり」はまったりとしたうま味が魅力の品種。いずれも市場価値が高い品種です。これらをバランス良く育てています。
 加えて、生葉に合わせた製茶工場も整っています。ここで作っているのは、生葉の魅力を最大限に引き出し、味わいがバランス良く出る伸煎茶(のびせんちゃ)です。乾燥から揉み作業までモニター1ヵ所で観察しながら作業ができる設備になっています。工場は大量生産向けではありませんが、その分、細かな工夫やアレンジを加えやすく、高品質で価値が高い製茶を実現することができています。お茶の品質がシビアに評価される市場でも、安定的に高い評価をいただけています。

経営者の紹介

 茶園「安達農園」を営む安達康朗です。自宅は福岡県八女市ですが、父の代からここ、菊池市旭志に茶園を拓き、茶園業を営んでいます。
 自宅のある八女市はお茶処としての歴史がある土地ですが、茶業が右肩上がりだった1950年代頃、ここ菊池市旭志は、八女に匹敵するどころか条件によっては八女以上にお茶の生育に適した土地として注目され、八女から旭志に茶園を拓きに来た農家も多くいました。もともと米・ミカン・畜産農家を営んでいた私の父も、「これからは機械化農業が主流になる」と時代を先読みし、旭志に600アールの茶園を拓きました。55年前のことです。
 そんな農家の長男として生まれ育った私も45年前に、高校卒業後に当然のように後継ぎとして茶園に就きました。父が拓き、機械での作業がしやすいように整えた農園で、さらに時代に合わせた品種への植え替えや機械化の導入、霜害を防ぐための複数の施設などの設備投資を行いました。その中で心がけたのは、大量生産よりも、質の高いお茶を丁寧に作って付加価値を高めることです。毎年、研究を重ね、土作りから製茶まで気を抜くことなく行っています。

継承希望者を
募集する
理由・想い

 私は農家の長男として育ったため、当然のように父の後を継ぎました。しかし、私の子どもは娘2人で、かつ、現代は昔と違って茶業にとっては厳しい時代でもあり、彼女たちに茶園を継ぐよう求める事はしていませんでした。65歳となり、一般企業ですと定年退職の年齢、じきに体も動かなくなってくるでしょうから、この茶園は私の代で閉じてしまおうとも考えました。しかし、茶畑に絶好の立地にあり、傾斜が少なく一面が広くて農作業がしやすい農園の作りを誇り、研究を重ね改植に取り組んだことで市場でもニーズが高いこだわりの品種を揃え、品質管理がしやすい工場も整っているこの茶園。45年かけて、ここまで磨き積み上げた茶園をあっさり閉じてしまうのはもったいないと感じました。そこで、この環境を生かしてさらに前向きに茶業に取り組みたい方へと、継承ができればと希望しました。

農業の
引き継ぎ
条件について

 農業の基本的なノウハウや技術などはもちろん必要ですが、この現代において茶業に就くというのはなかなか大変なことです。そのため、農業や茶園の経験の有無と言うよりも、「やる気」と「覚悟」を引き継ぎの条件として求めたいと思っています。お茶を生業として行うというやる気、そして事業としてしっかり成り立たせていこうとする覚悟をもった方に、ぜひ引き継いでいただきたいです。もちろん、技術的な部分の引き継ぎはしっかり行いますが、自分で技術や知識を開拓していく部分の方が大きいと思います。私も父から引き継ぎはしたものの、ほとんど独学でここまで茶園を大きく展開しました。それも「やる気」と「覚悟」があってこそなせる技だと思います。
 600アールの農園と製茶工場、2台の乗用型管理機、さらに茶葉の洗浄機械など、茶業に必要な環境は整っています。この恵まれた環境を生かし、より高めていきたいという方は、ぜひ興味を持っていただきたいです。

継承でのメリットと課題点

 今、新規参入でお茶を始めようとするならば、工場等まで含めた初期投資が膨大になるため、なかなか難しいと思います。その分、当園はその全てがそろっており、かつ茶の生育に最適な立地で、茶園は広大な一面畑という、現代の農業にマッチした環境に整っています。新たにお茶を始めたい方にとっては、新規参入のハードルを下げられるメリットがあると思います。
 ただ、繰り返しになりますが、お茶が驚くほど売れていた数十年前とは違い、今は茶業にとって苦しい時代です。加えて、これは農業全体に言えることですが、自然相手の仕事になるという難しさもあります。そのため、事業として成り立たせるには相当の努力や工夫や計画が必要になってくると思います。その点が、最も大きな課題だと思います。
 一方で、茶業は可能性も拓けている分野です。茶園とカフェを併設させたり、観光と融合させた事業を興したり、新たな切り口で臨んでいる農家も多くいます。世の中での和紅茶ブームや抹茶人気などもあり、一定以上のお茶へのニーズは健在だと思います。やりようによっては新たなニーズを拾って拡大させることも可能です。その点では、当園の製茶工場は小規模であるがゆえに、自分のこだわりを反映したお茶づくりを行いやすく、ニーズや時代に合わせた製茶が可能です。自分の手で一貫して、付加価値の高い高級茶や、時代の先を読むお茶を作って行くには、とても恵まれた環境が整っているのではないかと分析しています。

経営移譲希望者 事業情報

所在地
熊本県菊池市旭志
移譲内容
農地(茶園)616a、荒茶加工施設、機械一式、管理用住居 1棟、他
移譲理由
茶園の価値を次世代に引き継ぎ、さらなる発展を期待するため。
移譲後の関わり
希望者には技術指導有り。数年後には完全に譲渡
メリット
茶に関する技術継承も可能。茶園を伐根し作物転換することも可能。
課題点
市場の厳しさと自然の難しさに対応し、工夫が必要。
許認可内容
特になし
経営移譲希望者 事業情報
「公開データベース」 (PDF)

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